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2007年にフィルムカメラと出会い、いつしかプロの世界を目指すようになりました。僕の写真がアナタの心に響いたのなら幸いです。feel my mind, watch various picture thru the FINDER.


by kohji_924

Thank you for you...

Thank you for you..._f0212770_22481112.jpg今日はある友人にアリガトウと感謝の気持ちを伝えたいと思う。

あの未曾有の災害が発生して数日後、路頭に迷っている福島の友達をなんとか救い出そうと僕も必死だった。
震災での混乱、被曝の恐怖、そして精神的に追い詰められた人達からの心無い言葉・・・。

実は友達は心の病を患っている。しかし震災が起きる1年ほど前からは飛躍的に回復方向へ向かっていたみたいで薬もほとんど服用してなかったとのこと。

そうは言っても、未曾有の震災の中、身内から心無い言葉をぶつけられて耐えうる心を持ち合わせていない。
東北人、いや日本人は練り強いと思う。
ただ全員がそうであるわけでもなく、友達のような弱者も数多く存在するのだ。

かくして僕も人のことは言えない。
昔、大切な人を心無い言葉で傷つけてきた人だからだ。
この記事を書きながら心に少し痛みを感じている。
失って気づくことの多さに日々実感している。

話が少しそれたが僕の頭の中では最悪の結果しかイメージできなかった。
だからなんとかその最悪の状態を打開したかった。
何ていうか・・・その友達を救うことで、大切だった人への償いとして僕自身を救いたかったのかもしれない。
もちろん福島の友達とはまったく関係のないことなんだけど。
その気持ちが強くなりすぎて先走っていたのは事実だった。

とにかくなんとかしようと、近畿地方にいる友達に電話をして状況を説明。
友達の職業は明かせないが、とある機関で働いている。
東北全土が危機的状態にあるのに個人的な要望を伝えた。
友達は少し困惑しながらも『できるだけ調べてみる』と言ってくれた。

それから数時間。近畿にいる友達からのメール。
メールに書かれていた内容は、要望に対して厳しい状況だという回答と、まずTVやラジオでは入手できないピンポイントで正確な地域情報が事細かに書かれていた。

それだけでも僕にとっては十分すぎるほどの情報だったのにも関わらず、友達は『厳しい言い方をしてすまない』となぜか自分を責めている。

後日知ったことなのだが、友達が個人の為に調べていた時、かなり周りの人から反感を買ったようだ。
その行動が不謹慎だと言われても友達は約束を全うしてくれた。
本当に申し訳ないと思っている。

友達は、たった一人の為に本当に少ない空いた時間を割いて調べてくれた。
その上、また時間があれば非難ルートの状況なんかを調べるとも言ってくれた。

近畿の友達の情報を元に僕はスムーズに最悪の状況になった場合のプランを立てることができた。
もし福島の友達が最悪な状況になれば、山形の友達宅が受け入れてくれると言ってくれた。
再就職の斡旋なんかも知り合い伝いに動いてくれそうだ。
山形の友達がそう言ってくれただけでも福島の友達は大きな心の支えになったようだった。

今現在、福島の友達の周辺状況は落ち着いてるとのこと。
本来はそれが一番なんだから、僕も少しほっとしている。

事がうまく運んだきっかけを作ってくれた近畿の友達の勇気ある行動に僕は感謝してもしきれない・・・。
本当にアリガトウと言いたい。
なのにあの件以来なんだか友達は元気がない。

アメリカの友人たちから被災者へのメッセージと義援金が友達宛に届いたらしい。
友達は人との繋がりに感謝と感動すると共に、一層自分のちっぽけさに打ちひしがれてしまったようだ。

なんとかしてあげたいが、僕にできることは励ましの言葉と写真くらいしかない。
写真展を開催して写真を見て元気になってくれたらと思うのだが、個展自体まだ当分先の話。

このブログを友達が今も見てくれているかは分からないけど、どうか元気になれますように。
そんな気持ちをこめてキーを叩いている。

未曾有の災害が起きた後も僕の地元は何も変わらず雲は空を歩き、大地は春への準備を着々と進めている。
春になればきっと前を向いて歩き始めるはず。
僕はそう信じている。

そんな友達にこの曲を贈りたいと思う。

Thank you for you...
by kohji_924 | 2011-04-01 00:32